大学受験の高校生に英語を教える

大学を受験する高校生に英語を教えた経験があります。そのアルバイトを見つけたのは、求人誌で電話をかけたら、履歴書を持ってすぐ来てくださいと言われました。家庭教師の派遣の会社で英語が専門で、高校生にも教えられることを話したら、採用試験を受けた後に採用されました。

英検の1級を持っていたことが有利に働いたようです。仕事の内容は週に3日高校三年生の男子に英語を教えるものです。理系の生徒で英語は苦手ということでした。苦手といっても、進学校でそれなりの成績を取っている生徒だったので、理解力はありました。

授業は生徒の自宅で行いました。最初のうちは一日2時間で時給は2000円でした。センター試験の前の3ヶ月間働いたので、ひと月に2万4000円ほど、総額で8万円以上の報酬を頂きました。その生徒は文法はある程度理解していましたが、長文読解が苦手だったので、長文の問題を中心に授業をしました。長文の内容を教えながら、その中に出てくる単語や熟語なども覚えるように指導しました。理系の生徒なので、分析的に考えて、一つの言葉や表現が分からなかったら、そこで止まってしまうことが多かったので、分からない時はそこにこだわらずに文全体を読んで、意味を把握するように教えていきました。単語を覚えるのが非常に苦手な生徒でした。単語を覚える時もその単語の意味を分析して覚えようするので、そんなことはやめて例文の中や長文の中で覚えるように言いました。最初のうちはなかなか成績も上がらず、本人も私も焦りを感じるようになりました。

センター試験まで日にちがなかったので、約束の2時間を超えて教えることもありました。1ヶ月を過ぎると、少しずつ長文が分かるようになりました。単語を覚えるのをがんばったようで、ノートに例文を何十回も書いたのを見てくれたことがあります。センター試験まで1ヶ月になったら、時間を延長してほしいと生徒の親から言われました。他の科目は良い点数が取れるので、英語でもっと高得点を取ることができたら、希望する大学に入れる可能性が高いと学校で言われたそうです。そこで一日の教える時間を3時間にしました。3時間もあれば、じっくりと長文の問題に取り組むことができます。

生徒が熱心になって、長文の解釈でよく分からない所を粘り強く質問してくるので、こちらも教える時に手ごたえを感じるようになりました。遅くまで教えるときは、生徒のお母さんがココアや紅茶、軽食を持ってきてくださったこともあります。センター試験まで1ヶ月を切った時は、センター試験の過去問を中心に教えていきました。過去問の長文を生徒が解いて、間違ったところを中心に私が教えていきます。

センター試験の英語は問題の量が多いので、できるだけ早く問題を解くことが大切です。短めの時間を決めて、生徒に解いてもらいました。以前のように細部にこだわらずに、英語の文章が読めるようになっていました。それでも相変わらず単語を覚えておらず、覚えていない単語はその場で私が例文を作って、その例文を暗記してもらいました。

テストが近づいてくると生徒はせかせかするようになり、解ける問題でも間違えることがありました。やはり不安を抱えていたようで、合格できるでしょうかとたずねられたことがあります。そういった時はできるだけ生徒の不安な気持ちを理解して、かならず合格できると励ますようにしました。家庭教師の仕事は勉強を教えることが主ですが、生徒の気持ちを理解するのも大切な仕事だと感じました。

本番の日は生徒以上に私が緊張していました。試験の時間になると、大丈夫だろうかと何度も思いました。試験の結果は良くて、200点満点の170点ぐらいだったので本当に嬉しかったです。生徒も嬉しそうで、生徒の親も喜んでくれました。