社員との待遇の違いで1人、また1人と

正社員として働いていた職を辞め、次の職を決めるまでの間にと働き始めたのは居酒屋でのホールスタッフのアルバイトでした。仕事内容は、食事・ドリンクを運ぶことはもちろん、オーダーや片付け、食器洗浄やレジ、店の清掃やPOP作り、電話対応などアルバイトにしては多い内容でした。

ホールスタッフには社員が3人、アルバイトが6人いました。大体、社員が2人とアルバイトが4人でその日のお店を回していくシフトになっていました。オープニングスタッフだったため、働きはじめたのは皆一緒で、とても社員・アルバイト関係なくとても仲が良くとても良い雰囲気で働きやすい職場でした。

ですが、半年ほど経った夏に大きな問題が生まれたのです。働き始めたのは皆同じタイミングのため、できる仕事なども全く同じでした。もしかすると、アルバイトの方が仕事ができていたかもしれません。そんな時にやってきた夏。そう、ボーナスの季節なのです。もちろんアルバイトの私達にはボーナスの支給などありません。ですが、社員は別。仕事ができるかできないかは関係なく、ボーナスが必ず支給されるという約束があるのです。

始めは「アルバイトだから仕方ない。」と皆思っていました。ですが、その反面アルバイトは働き始めたころから全く時給が変わっておらず、正直「この給料でこの労働は割に合っていない。」と不満を感じ始めていたのです。なので、社員が話すボーナスの使い道の話はあまり良く感じることができませんでした。その事件があってから、徐々に社員とアルバイトとの溝が深くなっていきました。

仕事を始めて1年経ったころから、社員の様子がおかしくなっていったのです。とても仲が良かったころとは違って、「自分達は社員だから偉い。」とでも言いたいような態度をとるようになっていきました。まず驚かされたのが、社員が休むために私達のシフトが急激に増やされたことでした。確かに社員の求人には週2日の休みが保証されているように記載されています。だから休むことは当然だと言うのです。確かにそうかもしれませんが、その休みは全て自分達が休みたい日にしており、店が忙しい日やアルバイトが入れない日など全く考えておらず、とても自分勝手な休みだったのです。私達は社員の我儘を聞くために働いている訳ではなく、きちんとプライベートもあるのだと直談判しても全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか新しいアルバイトを急に増やして研修をアルバイトにさせる始末。先が思いやられたのを覚えています。

遅刻や自由に休憩にとることも当たり前になっていきました。確かに社員は月給制なので、時給制の私達と違って遅刻をしてきても勝手に休憩をしていても、減給されることはありません。だからこそ、煙草休憩に行くことや何も言わずにコンビニに行っていたりと自由に働いていたのです。ですが、もちろんお店はそんなに暇ではなく、その間休むことなく働くのはアルバイトでした。挙句の果てには、自分たちはシフト組みやメニューを考えないといけないのでとホールにだんだんと出なくなっていったのです。そのため、クレーム対応もアルバイトがしていた時もありました。

そんな日が続いても私達の時給はたった20円上がっただけで、「本当にこのままここで働いていても無駄なだけなのではないだろうか。」と悩んだアルバイトが1人、また1人と辞めていきました。ですが、店の状態は全く変わらず社員との溝は埋まらないままでした。やはり、社員とアルバイトは仕事内容を分けるべきということを学びました。本来、アルバイトの方が仕事ができるということはあってはならず、社員がアルバイトをフォローするべき立場であるべきだと思いました。